新技術への大きな期待 10
ただし、商業的に十分利潤をあげるだけの量を生産し、あらゆるウイルス性疾患を治療できるといわれた薬の市場を同社が独占するまでには、この数字を何千倍にも高める必要がありました。
シェリング・プラウ社は、インターフェロンがガン治療薬としても広く用いることができる吋能性も匂わせたのですが、これは賢明ではありませんでした。
ガン研究に従艀している科学者は、その可能性を万に一つと考えていたからです。
・・・彼らの疑念は事実となりました。
より多くのインターフェロンが研究に使えるようになるにつれて、インターフェロンそれ白体はガンに対してほとんど効果がないことが判明したからです。
ほんのわずかな可能性が増幅されて確かな見込みへとすりかわっていくことは、このような熱狂の初期に見られる特徴的な現象ともいえるでしょう。
その後の数年間に、非現実的な希望が打ち砕かれ、人々が遺伝子工学を当初の期待を裏切るものと見るようになったのも避けられないことでした。